半世紀前の賃金論各種

 エル・ライブラリーは労働専門図書館ですから、当然にも賃金に関する資料はたくさん所蔵しています。とはいえ、古今東西すべての資料を取りそろえていますという大法螺は吹けないのですが、たとえば写真のようなものはいかがでしょうか。

 賃金論の図書には、学術専門書あり、労働組合の調査報告書あり、啓蒙書あり、とさまざまです。今回写真でご紹介するものはすべて近隣の公共図書館では所蔵していないものばかり。いくつかの大学図書館では所蔵していますが、一般市民が利用しやすい環境にはなかなかありません。エル・ライブラリーではこれらの資料をお手にとってご覧いただけますし、サポート会員になってくだされば貸出もいたします。サポート会員へは郵送による貸出も行っています。

 戦後まもなくから1960年代にかけて多くの賃金論の本が出版されています。経営者も労働者も研究者も、新しい時代の新しい賃金論を模索していた時代です。戦後、雨後の竹の子のように生まれた労働組合も、国民生活が飢餓状態を脱する昭和30年頃には(『経済白書』が「もはや戦後ではない」と宣言したのが昭和31年)分裂・統合がいったん落ち着きを見せてきます。賃金論の歴史を知るためにもエル・ライブラリーをご利用ください。

 写真の資料一覧は下記の通り。詳細は書名をクリックしてください。



・『男女同一労働同一賃金』 国際労働局同局日本駐在員編訳  国際公論社, 1949年(ILO叢書 ; No. 2)


・『構造変動下の日本経済と賃金問題 : ひずみ激化と企業防衛日本経営者団体連盟事務局編: 日本経営者団体連盟弘報部, 1965.1月


・『日米両国の労働賃金の比較 : 産業・職種並に職級別』米国経済研究所調査部編 : 米国経済研究所調査部, 1950年 (日米経済叢書 ; 第1集)


・『職場の賃金論』小島健司著 : 労働経済社, 1962年


・『規模別賃金格差形成の理論的実証的研究』 日本労働協会調査研究部, 1962.3月 (調査研究資料 ; No. 57)


※これらの資料は予約していただければ閲覧可能です。サポート会員は貸出も可能。サポート会員募集の案内はこちらです。
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 ご予約は電話 06-6947-7722 またはメール lib★shaunkyo.jp(★を半角@に変えて送信してください)でどうぞ。