公安関係のマル秘資料

 今回ご紹介する資料については、実は調べ切れていません。参考文献も未読のものがあるため、今後、記事を訂正する可能性がありますが、とりあえずは専門家(研究者、関係者等)の教えを請うためにこちらに掲載しました。

 まず、表紙ですが、タイトルも何も書いてありません。マル秘という印が押してあるのみです(写真参照)。背も同じく記載なし。もちろん奥付もないので正確な発行年月日や作成者がわかりません。作成者が公安調査庁なのか、警視庁公安部なのか、他の機関なのかも不明です。ただ、「はじめに」には「1978年4月 調査企画室」という「日付と署名」が付記してあるので、この当時、「調査企画室」という部署を持っていた機関であることは間違いありません。


 そもそも、書名のヨミすらわかりませんでした。標題紙にあたる部分には「左風」とあります。「ヒダリカゼ?」「サフウ?」。昔よく、「左傾学生逮捕さる」などと新聞記事を賑わせていた、あの「サケイ」と同じニュアンスで、「サフウ」と読むようです。


 内容は、日本共産党に関係する調査リストです。マスコミ関係者の誰が共産党員なのかシンパなのか、氏名・生年月日・新聞社名・部署・自宅住所まで調べ上げて掲載されています。


 「外部団体名簿」には、「党員が連絡アジトとして利用する各施設及び各店名」として、東京23区内と三多摩地区の旅館・ホテル・喫茶店・飲み屋などの名称と住所、利用状況がズラリ(写真参照)。



 巻末に「日本民主青年同盟」「新日本婦人の会」などの団体名簿が58団体、1団体に1ページを割いて組織人員・役員名などとともに記載されています。


 折り込みの表があり、「日本共産党組織の全貌」と題された表には、中央委員会以下の組織図と人名が手書きで書かれています(写真参照)。


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