日本労働総連盟映画従業員組合本部の旗

大きさ:90×101センチメートル

エル・ライブラリー所蔵のレアものを紹介します。第1弾は「旗」 
 1935年頃のものと推定しています。裏表二重になっているたいへん立派な旗で、今時こういう立派な労働組合旗は見たことがありません。しかし立派なのは旗だけだったようで、この組合の活動記録はほとんど残っていません。

 『大阪社会労働運動史』第2巻1716頁によりますと、1933年5月に大阪映画従業員組合が日本労働組合総連盟(略称「総連盟」)によって結成されました。5支部150名(うち女性68名)、組合長は青山耕花、主事は内田文市です。
 さらにその後組織を拡大し、新世界日本倶楽部映画劇場に対する解雇・退職手当制定交渉で成功するなど成果を生みました。1934年には組合名から「大阪」をはずして「日本労働総連盟映画従業員組合」と改称し、1935年1月に桜宮神社で新調の組合旗の入魂式を行った(同書1845頁)、とありますから、この旗のことと思われます。

 組織名から「大阪」を外して全国組織へと発展させようと思ったのでしょうが、時代は戦争へと突入する暗雲たれこめるときです。やがては労働組合はすべて解散させられることになります。


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